えひめ水産イノベーション

~持続可能なえひめ水産イノベーションシステムの構築~

平成24年度文部科学省「地域イノベーション戦略支援プログラム」
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ICT等を利用した海域情報ネットワークによる赤潮・魚病対策技術の
研究開発

愛媛大学南予水産研究センター 清水園子准教授

愛媛大学南予水産研究センター 清水園子准教授

 養殖業は全世界において今や必要不可欠な食料供給源となっており、今後も増加が見込まれます。愛媛県は日本屈指の水産養殖地域であり、宇和海ではブリやマダイを中心に魚類養殖が盛んに行われています。こうした養殖業において、突発的な赤潮や魚病による養殖魚の斃死や品質劣化は計画的な養殖生産を妨げる最大要因となっています。実際に、宇和海では平成24年、25、26年と、3年連続で大規模な赤潮による魚介類の大量斃死が発生しており、多大な被害が出ています。また、九州ではシャットネラによる赤潮も大きな問題となっています。一方、養殖業において魚病被害も慢性化しており、全国で年間90億円以上の被害が出ていると推定されています。本研究では新たな赤潮・魚病対策技術として高感度の赤潮プランクトンと病原体の検出系を新たに構築し“赤潮早期警報システム”と“魚病流行予測システム”を開発するとともに、これらの新システムを宇和海全体に広く、効率的に普及させるためICT等を利用した情報ネットワーク網を構築することを目的としています。

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環境と調和した免疫能賦活養殖技術の開発

愛媛大学南予水産研究センター 鶴見浩一郎准教授

愛媛大学南予水産研究センター 鶴見浩一郎准教授

 魚類養殖では国内第一位である愛媛県ですが、甲殻類の養殖はほとんど行われてきませんでした。愛媛県の南予地域では「セイ」と呼ばれているカメノテ(Pollicipes mitella)は、フジツボとともに蔓脚(まんきゃく)類という甲殻類のグループで、同じ甲殻類であるエビ・カニに勝るとも劣らない美味しさで、隠れた特産品となっています。スペインでは、このカメノテが1kg当り1万円以上の値がつく高級食材として珍重され、近年では天然資源の枯渇が問題となっています。フジツボも美味しく、青森県では寒流系大型種であるミネフジツボが1kg当り数千円の高値で取引されています。
これまで、フジツボ類養殖のための技術開発を世界に先駆けて取り組んでおり、特許を取得するなどの成果がありました。
 そこで本研究では、フジツボとカメノテは近縁種で基本的な生活史が共通していることから、これらの甲殻類養殖のための技術をさらに改良するとともに、これまで南予水産研究センターで開発してきた免疫能賦活を活かした環境調和型の養殖技術を融合させることにより、地域の特産品としての新しい甲殻類の養殖技術を確立することを目指します。

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モデル海産魚を用いた新魚種の成長・成熟機構の基盤研究

柳助教

愛媛大学南予水産研究センター 柳 蓉moji woon(リュウ ヨンウン)助教

 四国、九州沖合海域はカツオ一本釣りの好漁場であり、新鮮なカツオは本事業の対象地区である愛媛県南予地域において地域振興の目玉として位置付けられています。しかし、近年、カツオ一本釣りの生命線とされているまき餌用カタクチイワシの供給が不安定になっており、この状況が続くと愛媛県のカツオ水揚げ量にも悪影響を及ぼすことが十分予想されています。
 そこで本研究では、天然資源に依存しない効率的なカタクチイワシ養殖技術を確立し、カツオ一本釣りまき餌の安定的供給システムを構築するとともに、カタクチイワシの生殖生理学研究を進めることで他の有用海産魚に応用できる海産魚モデルフィッシュの開発を通して、地域産業振興に寄与することを目指しています。

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マグロ類の完全養殖を目指した基盤研究

斎藤大樹准教授

愛媛大学愛媛大学南予水産研究センター 斎藤大樹准教授

 クロマグロは国内のみならず世界的な需要の増加に伴い漁獲圧が高まり資源水準が低迷し、資源管理の一環としての養殖による生産が推進されています。現在、クロマグロの親魚養成、種苗生産に関する研究が進められていますが、親魚は大型であるため成熟や人為催熟に関する飼育実験を行うことは物理的、経済的に難しい状況にあります。
 本研究では、クロマグロに近縁で小型のマグロ類スマ(地方名:オボソ、ヤイトガツオなど)を実験用代替魚種として用い、「マグロ類の人為催熟技術・人工授精技術」の開発を行い、クロマグロ養殖に必要とされる基盤情報の集積を行います。また、愛媛県宇和海水域は、我が国屈指のマダイ、ハマチの養殖基地ですが、近年の魚価の低迷、養殖漁場の環境変化、魚病の蔓延など、愛媛型『少品種大量生産』の弊害により高額の損失へとつながる場合があります。これを回避するには、商業的競争力の高い新養殖対象種を導入してリスク分散する必要があります。
 スマはカツオと同程度の大きさでありながら、養殖ではマグロと類似した味を呈することから、本種を愛媛県南予地域における養殖新品種として導入することを目指して完全養殖技術開発を進めます。

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流通システム等の抜本的改革による新たな水産ビジネスモデル構築に
関する研究

愛媛大学愛媛大学南予水産研究センター 鈴木幸子助教

 愛媛県は、マダイやブリなどの日本の食卓に欠かせない主要な養殖魚の生産量が全国トップクラスであり、養殖魚類の供給において非常に重要な役割を担っています。
 しかし、近年は養殖魚の価格低迷に加え、餌の原料となる魚粉の高騰などが続き、不安定な漁家経営が続いています。
 このような事態を打開するために、現在、さまざまな取り組みが行われており、新魚種の導入なども始められています。
 そこで本研究では、既存の主要魚種も含め、新しい養殖魚種に対して、どのようなニーズがあるのか、どのような出荷・販売体制の構築が有効なのかなどを明らかにし、今後の販売戦略を検討していく予定です。
 また、このような養殖業のモデル構築研究に加え、高齢化や資源・環境の悪化、魚価低迷などの問題を抱える地域水産業の活性化を考えるための6次産業化に関するビジネスモデル研究も同時に進めていきます。

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