2006年8月号

情報えひめ

あいあいえひめ
(財)えひめ産業振興財団ホームページ

「情報えひめ(愛媛の商業・愛媛の企業)」は毎月2回、
県内のHOTな企業情報や商業情報をお届けします。

 

愛媛の企業「IT化拝見」

 

四国梱包運送株式会社
重量物運送とスクラップ解体処理で勝負

 原油高を背景に、厳しい経営環境が続く運送業にあって独自の収益性の高い事業展開を行っているのが四国梱包運送株式会社である。同社の経営での基本的な考えは、顧客満足・社員満足の充足、コンプライアンスへの対応、社会への貢献であり、それらを実現するためITを上手く活用している。その具体的な内容について報告したい。

同社の本社外観

 

 

企業概要
 昭和41年に創業し、現在は運送事業部と、金属事業部との2事業部制を敷いている。運送事業部では、重量物、特大品の運搬に特徴があり、重量物の据付工事まで行うなど事業領域は幅広い。また、金属事業部では、建屋からプラントまでの解体工事、そこから発生する金属廃棄物の収集・運搬・中間処理までを手掛ける。他にも石灰の製造販売など、多角的な経営を行っている。

 

 

運送積載率向上への取組み
 原油高を背景にした収益の悪化は運送業界共通の問題となっている。同社では全国ネットでの求荷・求車システムを活用し、トラックの積載率向上、収益改善を図っている。行政の主導で出来上がったKIT(Kyodo Information of Transport)というシステムと、運送業者の組合が結集し立ち上げたJL(Japan Local)NETシステムに加盟している。特に、JL NETシステムは、協同組合による決済システム、事故に備えた補償保険システムが完備し、24時間リアルタイムでの荷物・車両情報の交換が可能なため、同システムをメインに使用している。現在では、ロスのない運行、輸送計画・帰り荷の確保・積合わせの効率化向上が実現できている。
重量物運送用トラック

 

 

運行管理でのIT化
 事務処理を円滑にするため、従来からの紙媒体による運行管理をデジタル化した。いわゆるデジタル・タコグラフ(デジタコ)といわれるシステムで、アイドリング時間、急ブレーキ・急発進、速度オーバー、運転時間、休憩・休息時間等の運行内容が迅速に把握できるようになった。また、運転手1人ひとりの運行成績を数値化し、絶対評価できるため、運転手の業務への心構えが変わり、燃料費、修繕費、タイヤ代の運行3費の削減、事故発生率の低減にもつながっている。社員の環境問題への対応認識も高まっている。

 

 

今後の事業展開
 住友グループ企業の好況で、新規設備投資増による古いプラントの解体、金属スクラップ回収業務が増加している。また、鋼材の高騰により、金属スクラップの販売価格も上昇し、収益率も高くなっている。そのため、今後の事業展開として、金属事業部での売上拡大を進めていく方針である。良質のスクラップからはまだまだ使える部品があり、全国ネットワークを構築し、部品そのものの販売も開始する考えである。
金属スクラップ

 

 

IT活用に対する取材者の評価
 重量物などの特大品の運送、金属スクラップの回収・販売など、付加価値の高い事業を取り込み、事業全体での収益力を強化していった。またITを駆使し、コスト削減、業務の効率化、安全運行の確保などにも取り組んでいる。さらに、社員とのコミュニケーションづくりでは人間対人間の触れ合いを重視、社員の公正な業務評価にはITを活用するなど、アナログとデジタルの対応をうまくミックスした風通しの良い経営を実践しておられる。自社の経営状況に応じたITの利活用事例として参考にしてほしい。
 最後に同社のますますの発展をご祈念致します。
(特別研究員 上田保)

 

 


お話を伺った 寺西社長
- 企業の概要 -
企業名 四国梱包運送株式会社
代表取締役 寺西 大哉
住所 愛媛県新居浜市黒島字沖浜930番地
TEL 0897-45-2000
FAX 0897-45-3128
事業 一般区域貨物自動車運送事業、自動車運送取扱業、荷造り梱包業、一級建設業、消石灰の製造販売、産業廃棄物処理業等
資本金 1,000万円
従業員数 43名
E-mail yonkon@helen.ocn.ne.jp
このページの先頭へ戻る

財団法人 えひめ産業振興財団 産業情報センター
〒791-1101 愛媛県松山市久米窪田町487-2
TEL:089-960-1110    FAX:089-960-1107