「情報えひめ(愛媛の商業・愛媛の企業)」は毎月2回、
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有限会社 高山ガーデン
有限会社 アパレル・ヨシダ
国内縫製業における製造工程が海外へシフトし始めて久しい。低コストの労働資源を求めて、中国を始めとするアジア諸国へ生産現場を移転する企業が増加する一方で、国内で生き残りを模索する企業も存在する。今回は、消費地における直接営業やオリジナル製品の開発を通じて、下請け体質の脱却を図り、経営革新に取り組む有限会社アパレル・ヨシダ様を取材した。
自社ホームページ
会社概要
宇和島市吉田町にある同社は、現社長松本たけみ氏の実父(同社前社長)が昭和44年に創業した縫製会社である。創業以来、アパレルメーカーの2次、3次の下請けとして縫製の請負を行ってきた。“糸偏(へん)景気”といわれた時代には、同社においても、“ノー営業”で大口の受注が確保できていたという。
しかしながら平成に入って環境は激変、特に中国をはじめとした海外生産が急速に拡大する中で、縫製単価は大幅に下落した。当然、下請企業に対するメーカーの低価格要請はいっそう強まり、縫製会社は大きな転換点を迎えた。そこで同社は、この環境変化に対応すべく、平成6年から独自の営業活動を開始、一貫した生産・販売体制の構築を目指して経営革新に取り組んでいる。
スタッフのみなさん
小ロット多品種生産への取り組み
以前は、工場の規模に合わせた大ロットでの生産を請け負っていたが、近年は縫製単価下落の影響もあり、差別化製品中心の多品種小ロットの生産体制へ移行している段階だ。自ら大阪、東京への営業を開始したことで、付加価値の高い製品の受注増加につながっており、今ではそれらの高付加価値品が当社の主力商品となっている。
また、アパレルメーカーやデザイナーと直接コミュニケーションを図ることで、これまで生じていた情報のギャップがなくなり、ニーズを汲み取った商品の企画が可能になったという。
取扱商品
製品開発力の強化
下請け体質からの脱却を図るために、重要な鍵となるのがオリジナル製品の開発力強化である。これまでも独自に研究開発を進めてきた同社だが、一昨年、障害者向けパジャマの製品開発に取り組むことを決めた。
実はこの開発は、一昨年、松本氏の実父が事故に会い、重度の障害者になったことがきっかけになった。松本氏が日々の介護を行う中で、障害をもつ父に合わせたパジャマを自ら作製したところ、機能性、デザインともに、多くの病院関係者から好評を得た。そこで、介護士等専門家の意見も取り入れ、体の不自由さを解消する機能を持たせたパジャマの製品化に取り組むことになったのだ。
さらなる経営革新に向けて
今回の製品開発では、要介護者向けの基本機能を備えたベーシックタイプとセミオーダータイプの2種類を企画しており、この取り組みを契機に、より強固な生産・販売体制の構築を目指したい考えだ。昨年末、松本氏は県内の中小企業診断士を通じて、この計画をもとに、「経営革新計画」を策定、今年、中小企業新事業活動促進法の認定を受けた。
この他、財団法人えひめ産業振興財団産業情報センターの支援の下、IT活用も積極的に推進、今では自社サイト運営の傍ら、自らのブログでも地域情報、自社商品の情報発信に努めている。ブログでのコミュニケーションには、通常のマスコミや広告媒体では得られない口コミ効果が見込めるという。今後もネットでの通販システムをはじめ、メルマガ、ブログを積極的に活用していく方針である。
前社長から事業を継承して6年目、一時は廃業も検討した松本氏だが、父の事故を契機に始めた介護用パジャマの開発には、社会から自分に与えられた使命のようなものも感じているという。これからも縫製業を通じて、社会の要請、利用者のニーズに応えていくことが、事業の存続・成長につながると確信している。同社のさらなる発展をご祈念申し上げたい。
(特別研究員 宮本 英之介)
お話しをお伺いした松本社長
- 会社の概要 -
社名
有限会社アパレル・ヨシダ
代表者
代表取締役 松本たけみ
住所
愛媛県宇和島市吉田町鶴間544-30
TEL
0895-52-2266
FAX
0895-52-1820
サイト
http://www.dandany.com/
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