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株式会社サカワ
〜 教育と文化の向上に尽くす企業 〜
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会社の沿革 前身は明治元年に開業した漆業で、その技術を活用し大正8年に「坂和式黒板製造所」として創業した。以来、今日に至るまで学校関係を中心に黒板、ホワイトボードの販売に注力、黒板メーカーとしての地位を確立した。その間、昭和63年に株式会社サカワに社名を変更し、集成材及び木材を使用した木造構築物の工事業や家具、特殊建材の企画・製造・販売と周辺事業を取り込み、事業拡大を図ってきている。 |
(会社前景) |
新事業への取組 文部科学省は、学力向上のための効果的なICT(情報コミュニケーション技術)の活用を進めている。当社では、幅広い活用として電子黒板、プロジェクター、地デジチューナーが一体となった電子黒板「しゃべるくん」を発売している。WINDOWSメニューとタスクバーが使えるシステムソフトが直感的で使いやすいと好評である。また、国の地域産業資源活用事業の認定を受け、掲示板機能付きホワイトボードの製品化に取り組むこととしている。 |
(電子黒板『しゃべるくん』) |
(エコマーク認定を受けた木炭ボード) |
地域の間伐材と炭を使った木炭ボードをホワイトボードの下地材に利用し、ホルムアルデヒド等の有害物質の分解・除去機能を持たせたところに特徴がある。木炭ボードは、環境対応商品として、黒板業界では初めてエコマーク認定を受けている。 |
ITへの取組
IT化への取り組みは早く、22年前には銀行VANや社内LAN、基幹業務システムを構築し、CAD等でのIT活用を進めてきた。現在では社員全員がパソコンを使いこなし、Web上でスケジュール管理や情報共有を図っている。また、電子黒板等の営業にはビジュアル・プレゼンテーションが不可欠で、モバイル機器等を有効活用している。 今後の課題は、リアルタイムでのスピーディな経営のためのIT活用で、高速通信網としての光通信利用を進めたいが、本社の所在地・東温市での光ケーブルが未整備であることがネックとなっている。 |
IT化の成果
黒板というコア事業から様々な周辺事業を開発し業歴90年を超える企業として発展してこられたのが潟Tカワである。2000年には集成材を活用した木工事事業に進出し、林業振興や循環型環境社会形成への貢献、メセナ活動へと活動領域を拡げられている。 公共建築物等木材利用促進法の施行に伴う公共建築物を中心にした国内木材の需要拡大や、文部科学省の学力向上のためのICT活用の動きにも機敏に対応される柔軟な経営姿勢が、現在の当社を支えていると感じた。これからも前向きに事業発展されますことをご祈念申し上げます。 (特別研究員 上田 保) |
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