地域に育まれた全国屈指の紙の生産地
  愛媛県は、豊富な水資源と銅山川流域に自生する「こうぞ」を活用して、古くから有
  数の紙の産地として栄えてきました。東部の伊予三島市、川之江市を中心とした地域
  には200社以上の関連メーカーが集積しています。印刷用紙、新聞紙、情報用紙な
  どは大手メーカーが、トイレットペーパーなどの衛生用紙、タオルペーパー、不織布、
  荷札などの紙加工品は中小メーカーがそれぞれ主体となり生産されています。また、
  水引、手すき和紙など日本人の生活文化に欠かせない伝統的な製品もつくられていま
  す。それぞれのメーカーが独自の技術力と製品企画力を生かし、新商品・新市場開発
  を行うなど活力ある産地を形成しています。

  日本の紙の生産量は米国に次ぎ第2位、愛媛は国内でも有数の生産地です。
時代にフィットした技術力
  愛媛の製紙業は、世界でもトップレベルの再生技術をもち、新聞や雑誌などの古紙再
  生を行っています。限りある森林資源・エネルギーの節約、ゴミの減量など環境保全
  に役立つ技術として注目されています。また、進展するOA化に対応し、印刷適性、
  強度などあらゆる点から伝票用紙、感熱紙、ノーカーボン紙などの品質向上に取り組
  んでいます。