活用ストーリー(創業準備室)

支援の種類
創業準備室
創業準備室の写真本館1階にある貸しスペース。創業を目指す方が静かで落ち着いた環境の中で、創業の計画や準備にじっくり取り組むことができる。
 
事業者概要

合同会社 merrymaker
アメリカでラッピングデザイナーとして活躍している姉と一緒に立ち上げた会社。紙、水引を主に扱っているが、それらを使った体験型の事業の展開を目指す。


インタビュアー(イメージ) インタビュアーが訪問しました

 

創業準備室は、BSOと同じフロア、本館1階の中央にあります。広い部屋の中は8つのブースに分かれており、merrymakerさんはそのうちの1つの入居者です。
インタビューは、同じ創業準備室の中にある応接ルームでお願いしました。
今日お話しを伺う樋口さんに案内されて部屋に入ると、テーブルの上に置かれている加工する前の美しい水引の束と、作品の数々に目を引かれました。(BY kikiko)

 

― よろしくお願いします。まず、これから始めようとされている事業の内容について説明してくださいますか?

はい。元々、merrymakerはラッピングデザイナーの姉と起ち上げた会社なんですが、その姉は日本には住んでいなくて、主にアメリカで活動しています。
そういった中で姉が、和紙に水引を付けたラッピングというのを出したことがあるんですが、それがものすごく反響がよかったんです。「その紙はどこに売っているの?」とか「これ(水引)はどこで買えるの?」とかそういう質問もたくさん受けまして。
私も水引がすごく好きなので、これを広めたいなと思ったのがきっかけです。
水引とか和紙というのは、愛媛の伝統工芸なんですよ。
それを広めていきたいなと思った時に、すでに出来上がった作品を単純に「これをいくらで売る」とかではなくて、実際に作ってもらう体験型の事業をやりたいなと思ったんです。やっぱり買ってきたものより、自分で編むと”だいじ度”が上がるんですよね(笑)。水引でリース飾りを作ったり、ご自身の好きな色を選んでもらって比較的簡単にできる”梅結び”を一緒に編んでストラップにしたり。お客さんのラッキーカラーで編んであげるというのもやっているんですよ。

― 自分だけのお守りができる感じですね。愛着が湧きますね。では「創業準備室」を利用されているということは、今後水引の作品を売ることよりも、むしろワークショップや教室などに重点を置いてやっていきたいということですね。

そうですね。まずは体験型ということで。
一時期、砥部焼の絵付けもしようかと考えていたんですが、店舗を持たずに貸しスペースや企業さんのところでやらせてもらうスタイルなので、移動が大変で。なのでそれは保留になっています。けれど、本当は愛媛の伝統というものであれば、いろいろやってみたいなと思っています。

― ここに入居するまでに、BSOを知ったきっかけというのは何だったんですか?

たまたま知り合った方がBSOの方で、私が和紙とか水引をやっていることを話すと、「愛媛の地場産業を活用した補助金のプランがあるから、それに出してみたらどうかな」ってお話しをいただいたんです。その方のサポートで補助金の申請をして、無事に採用されて、それをきっかけに創業準備室に入りました。
ここに入っているとそういうサポートの方がすごく近いので、相談しやすいんですね。
また3か月に1回、更新手続きのための面談もあるんですよ。その面談で、事業をどうやっているかなどを聞いてくれて、すごくアドバイスもいただいています。
やっぱり創業したばかりの頃って、いろいろ迷うことや、どうしたらいいか分からないことが多いんですね。人脈もほとんどない状態からスタートしていますので、近くにこういう存在があるというのはすごく助かります。

― 他に、ここのいいなと思う所はどんなことだと思いますか? あるいはデメリットと感じていることはありますか?

デメリットは私は全く感じたことはないですね。まずすごく環境的に静かで仕事がしやすい。
それに、創業者同士の繋がりがいい形であるんです。ビジネス交流会などがあると、お互い「行ってみない?」と誘い合ったりしています。1人じゃちょっと足踏みしてしまうけれど、創業者同士だと行きやすいっていうか。忘年会や新年会をやろうという話になったりもして(笑)。これから入って来られる方とも、そういうふうになれたらいいなと思っています。

― 同じ境遇の方が繋がって励まし合えますね。なかなか街中で「じゃあ同じの見つけようか」というと難しいですからね(笑)

確かに(笑)
それから、ここでは、プリンターも無料で使えるので、ランニングコストが抑えられるのがいいですね。(※鍵付きロッカーも有り)

― それはいいですねー! 事務所を構えてリースしても結構な額になりますからね。この記事読んで、来たいっていう人がいっぱいいそう(笑)
もちろん、ここを利用するにあたっての事業計画書は必要なんですよね?

そうです。ちゃんとビジネスプランを出して、審査があります。
ここは、さっき言っていた面談で3か月ごとに更新して、最長1年入れます。それ以上は居られないけど、プレインキュベート・ルームやインキュベート・ルームが空いていれば移動できるみたいな感じですね。
★プレインキュベート・ルームの空室状況はこちら

― タイミングもあるんでしょうね。
さて、去年の8月からされてきた中で経験したこと、こんなに喜んでもらった、こんな失敗をしたというようなことを伺いながら、今後どのようにしていきたいかということをお聞きしたいんですが。

嬉しかったことで言うと、実際に体験して、すごく水引を好きになってくださる方がいたことですね。まず、この状態(編んでいない真っすぐなもの)で水引を触るのは初めてという方がほとんどだと思うんですが、「あっ、こうやって作っているのね」と興味を持ってもらえる。そこがやっぱりすごく嬉しいです。

― ターゲット的には女性の方が多いですか?

そうですね。女性ですね。
創業したてで、ちょっと考えが固まってないけれど、本来は観光客の方がターゲットだったんです。道後に出店すると、一人旅の女性客の方がふら~っと来てくれるのが、まあぽつぽつあるんですけど、でも全体で見ると実は地元の方の方が多いんですよ。旅行者の方って「どうですか?」というと、時間がないとか忙しいとか言われて。
それで、いろんな方からアドバイスを受ける中で、旅行者ってある程度予定を決めて来るから、元々旅行プランに、ここに「ある」って知って来てもらわないと、歩いている方をワークショップで捉まえるのはちょっと大変かもね、と教えていただいて。
そういう意味では、集客というか、自分の方向性みたいなのがまだちょっと揺れ動いているところです。

― そういった面でのアドバイスもやっぱりここの人(BSO)がしてもらっている?

紙をすいている様子はい、いただいています。
それを受けて、昨年の秋に姉の関係で海外の方を呼んで、5日間のワークショップをやったんですよ。元々それを企画したツアーという形で。和紙だったら紙すきから入っていって、自分ですいた和紙で綴じ本を作って、表紙をギルディング加工(金属箔装飾)して、水引も祝儀袋も作ってと、全部繋いでやったんですよ。それがすごく好評で、また来たいとみなさん言ってもらいました。
それから、企業さんとのコラボですね。企業側がイベントとして集客してくれて、お客さんは無料で楽しめる。この形が一番いいと感じています。

― 集客は大変だけど最も大事な部分ですからね。今後はワークショップやイベントももっと広げていきたいのと、さらに大きなビジョンというのがあったら聞かせてもらえますか?

ちょっと大きいこと語っていいですか(笑)?
やっぱり海外に持って行きたいんですね。今、ニューヨークでワークショップを計画中で。ただ、すっごい場所代が高いんですよ。信じられないくらい。でも、アメリカの中でも中途半端な所よりは、いっそのことこの場所でと思っています。きちんと計算しつつ、考えてみようかな?と。

― それは素晴らしい! いいですね。ぜひ愛媛の伝統工芸の良さを、海外の方にも広めていってほしいと思います。私も作品を作ってみたくなりました。今日は素敵なお話を聞かせていただいてありがとうございました。

Person

樋口 知美(ひぐち ともみ)さん
松山市出身

人とお話しするのが大好きなので、水引のワークショップなどを通じてたくさんの方とふれあうことも楽しいですし、お客様に喜んでいただけることが、自分の喜びにもなっています。
この活動を通じて、日本中…世界中の人に、「愛媛の伝統工芸」 を知っていただきたいと思っています。

インタビュー日:2020/1/8

 

支援担当者の応援メッセージ

財団でお会いすると、きさくに声をかけてくださる樋口さん。入居者の方たちともあっという間に打ち解けていて、まわりを明るくしてくれる素敵な方です。
創業準備室では、入居時に支援が必要な事項をヒアリングし、月1~2回の支援と3ヶ月毎の定期面談で、入居者様と一緒に課題解決に向けて取り組んでいます。樋口さんの課題である事業の方向性を固め、樋口さんがインフルエンサーとなってハワイのエコなラッピングペーパーを日本へ、和紙や水引など愛媛の伝統技術を県外・海外へ発信していき、愛媛と世界をつなぐ架け橋となるよう支援していきます。

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