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株式会社 高田商店
 
〜 誠実な姿勢で商品を造り、
    直接お客様に販売する 〜
 
三代に亘り、原料にこだわり、手間ひまを掛けた商品づくりと人と人とのつながりを大切にした経営で着実に売上げを伸ばされている高田商店。先代からの「商いの精神」を受け継ぎ、新商品開発にも熱心に取り組まれている。今回は、経営の根幹となる「商いの精神」及びIT活用について宇都宮亘氏にお伺いした。
 






(店舗の外観)

 

  

 

企業沿革
 
 昭和7年に、初代の高田良四郎氏が醤油製造販売業として創業した。ゼロからのスタートで、香川県小豆島の醤油醸造会社で修業、製造技術ノウハウを習得し、日々の工夫を重ねながら独自の製造手法を確立した。二代目の茂氏になり、注力したのが自社の製造ノウハウを活かせるオリジナル製造装置の開発で、自ら設計、製作にも携わり、全国でも3番目というスピードで密閉型発酵タンクの導入を実現した。その後、自動制御の床式製麹装置も開発・導入し、先進的な生産体制を確立していった。
 昭和50年はじめに商品化の転機が訪れる。高知県の柚子生産者との出会いで、柚子を使った商品化を打診されたことをチャンスととらえ、「ゆずぽん酢しょうゆ」を開発した。その後、「ゆずの里」を統一ブランド名に、ゆずジュース「ロイヤル和風ドリンク」をはじめ販売方法は流通業者を介さない個人客への直接販売で、対面営業や顧客からの口コミで人と人とのつながりで利用者を増やしている。また、物産展等を活用し、首都圏での販路拡大にも取り組んでいる。
(ゆずぽん酢しょうゆ)

(しっとりとした和風の店内

 

 

ITへの取り組み
 IT化として顧客管理があるが、そのベースとして茂氏の妻である高田善子専務の詳細な手書き顧客情報があった。顧客属性、買物履歴等の情報があったことで顧客データベースの構築はスムーズに進んだ。また、受注管理、会計処理も他社に先駆けシステム化した。
 自社ホームページは15年前に立ち上げ、企業・商品紹介等に活用している。当初はネット販売機能も付けていたが、顧客情報の取り扱い、血の通った顧客対応という面では不十分ということで、電子メール、電話・ファックスのみでの受注に切り替えた。その他にも営業員にハンディーターミナルを持たせ、販売情報を管理している。
 今後は、地図ソフトを活用した営業・配達業務の効率化が課題となっており、早期の実現を目指している。

  

取材者のコメント
  醤油づくりの素人からスタートし、数々の苦労を重ねながら独自の製造ノウハウを作り上げ、顧客視点での経営を貫かれた創業者の教えを3代に亘って継承されているのが高田商店様である。競合が多く、醤油の需要量が年々減少する中、設備投資や新商品開発で独自色を出し、販路開拓についても流通業者に依存することなくコツコツと個別訪問で個人客を開拓したことには感銘を覚えた。
 現在の直販強化の動きを先取りした先見の明を持たれ、鬼北町の活性化に貢献されている高田商店様が益々ご発展されますことをご祈念申し上げます。
                                          
                                        (特別研究員 上田 保)

 


 


企業名 株式会社 高田商店
代表取締役  高田 哲也
住所 愛媛県北宇和郡鬼北町近永1022
電話 0895-45-3333
FAX 0895-45-3002
事業 醤油、味噌、柚子調味料・飲料等の製造・販売
資本金 350万円
創業 昭和7年
社員数 50名
URL http://www.yuzu-no1.co.jp/
E-mail yuzu-no1@earth.ocn.ne.jp
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